結婚して一年が過ぎ、遅咲家に新メンバーを迎えたい私たちは、医学の力を借りた妊活を始めることになりました。
体外受精というやつです。
35歳を過ぎると妊娠するのがなかなか難しいというのはよく耳にしていたし、友人や会社の先輩でも不妊治療している人がいたので、病院での妊活自体には抵抗はありませんでした。
ただ、そうはいっても、年齢によって妊娠しづらいっていうのはあくまで確率…
当時まだギリギリ30代前半だったし、結婚当初は案外すんなりできるのかもと思っていましたよ。
そして現実の厳しさを思い知ることになるんです…
甘い見通しからの焦り
いや〜できないもんですね。人間って繁殖力弱いの…?
知りませんでした。こんなに妊娠しないものだなんて。
結婚したら自然に子どもができて当たり前、って、誰かに言われたわけじゃないんですよ。
でも、自分自身がうっすらそう思っていたのかもしれません。だから、焦りを感じていたのでしょう…
妊活中の方がよく言う、「妊娠したかも?」というのが1ヶ月でリセットされるあの希望と失望を繰り返すやつ、まじめに受け止めると病んでしまいそうなのね。
毎回全力で真剣に考えれば考えるほど、妊娠していなかった時の落胆は半端ではないのです。
しかも期待しているせいか、いつもとちょっと違う体調になったりして、余計思わせぶってくるのです。自分の体なのに、フェイントをかけてくるんです。
そんなこんなで疲れ果て、年齢のこともあり、天に任せてこのまま頑張るよりも医学の力を借りよう。と決意しました。
お金は一生懸命働いて得ることはできても、時間というのは本当に取り戻せないし、どんな権力者やお金持ちでも買うことはできない。だから大切にしなきゃいけないんだ、と身に沁みていました。
ストレスは妊娠に良くないのかという、あるあるな疑問も結局は…
不妊治療の先生いわく…
「これまで戦争やら天変地異など、さまざまな苦境を乗り越えてきた人類が、滅亡せずに命を繋いできた。だから原因はストレスや栄養ではない。年齢だ!」
今不妊と思っている人でも、若い時ならば妊娠できる可能性が上がるのだという。
これを言われると、なぜオレはあんな無駄な時間を…とスラムダンクのミッチーのセリフが蘇ります。
妊活において若さがどれほど重要か、突きつけられました。というか老いを指摘されるとシンプルにショックなのだった…
それでもこの状況から始めるしかない。希望をもて
もしも20代で結婚していたら子どもがすぐできてたかもしれないけど、じっくり考える時間があってコーと出会って結婚できたことに、私は満足しています。
生殖年齢で言ったら若くして結婚したほうがいいのは確かでしょう。でも一番大切なのは、自分が納得して結婚することだと思います。
平和な家庭でないと、子どもが安心して暮らせないからです。
そのためなら周りが先に結婚していっても自分は自分と思ってたほうがいい。
若い時に好きな人と結婚するのがそりゃ一番いいけれど、適齢期に好きな人が見つかるとは限らないんだなこれが…
20代のときの自分を振り返ると、果たして結婚したり子育てしたりできたのかな?と。今でもテキトー人間だけど、もっともっと頼りなくて、とてもできそうにないなぁ。
そんなこんなで、自分の場合はこれでよかったんだ、と納得しています。
自分の両親が不仲だったので つい結婚に関してはこだわってしまうなあ。
来月ついに採卵です。いざ!