以前、フラミンゴがぶつかって来る話を書いたので、今回はそれの第二弾。動物に舐められやすい私が、動物園のふれあい広場に行った時のこと…。とはいってももう30年くらい前の事なので、記憶が曖昧なのはご容赦いただきたい…。
ふれあい広場は憩いの広場
ふれあい広場とは、動物園内にある癒し広場のこと。ウサギやモルモットをはじめとする癒し系小動物が放たれている広場へ入れてもらい、膝に乗せたり撫でたりできるお楽しみコーナーだ。
私は子どもの頃からこの広場が好きだった。当時親に頼んでも金魚しか飼ってもらえなかった私にとって、哺乳類の動物と触れ合える貴重な機会だったのである。
特にモルモットは初対面でもおとなしく、膝に乗せてもじっとしている。しかも、全然鳴かない。まるで置物のようなのに温かい体温だけはじんわり伝わってきて、子どもながらに心が浄化されるようだった。
意外すぎる動物に出会った
この日もモルモットを抱っこするべく、広場に入ったのだが、気が付くとかなり大きな動物が私を見下ろしていた。
ダチョウだった。
当時幼児だった自分には余計巨大に見えたのかもしれない。
あ、もしかしたらエミューだったのかもしれない。
詳しくは分からないが、とにかくあのシルエットの巨大鳥だ。本来ふれあい広場にいるようなタイプではない。
まず人間の子どもと比べて体格差がありすぎるし、戦闘用っぽい脚も怖すぎる。鳥特有の何を考えているのか分からない眼差しも不安になる。子ども視点だと、恐竜とあまり変わらない。
私が呆然としているとどんどん間を詰めてくる。興味を持たないでほしい。
幼児の私はパニックになりながら逃げた。ダチョウは面白がって追いかけた。そりゃそうだ。
よく幼少のころ犬に噛まれた人が犬嫌いになったりするのを聞くが、私は現在ダチョウを嫌いではない。エミューの広場へ入って餌をあげたりもできる。エミュー広場に関しては、触れ合える場所にいるんだから、危険な者ではないだろうという謎の信用を抱いている。
でも当時の恐怖は本物だ。あれ以来ふれあい広場でダチョウ(?)を見たことはないし、人に話してもそんなのいるわけないじゃんと言われてきた。夢だったのだろうか。これが白昼夢なら、なかなかやばい子どもである。
懲りない大人
いい大人となった現在でも、ふれあいコーナーに遭遇したら飛び込むようにしているが、いつも子どもの参加者が多いなぁと感じる。北海道での馬に乗るイベントのときもそうだが、大人の参加率はなぜ低いのだろう。
大人になったら自然と触れ合い願望が落ち着くのか、それとも着替えや汚れ等が気になるのだろうか。これでも抑えてはいるが、私はいまだに心躍らせているというのに…。
そんなわけで、大人でも行きやすいふれあいの場として、猫カフェの存在をありがたく思うこの頃であった。